2019年05月13日

俳句日記 (487)


祭囃子流れる土曜昼下がりの句会

 5月11日(土)午後一時から神田鎌倉橋のビル8階で酔吟会の例会が開かれた。ちょうど神田明神のお祭りで、句会会場の真下が「鎌倉橋町内会」のお神酒所。祭り囃子が流れ、神輿が近づくとワッショイワッショイの掛け声が賑やかに伝わって来る。お祭り好きの何人かが窓を開けて下をのぞく、初夏らしい晴れ上がった気温23℃の気持の良い日和であった。
 酔吟会も回を重ねて第140回。第一回例会が開かれたのが平成8年(1996年)5月だから、令和元年の初回である今回はちょうど満23年になる。記録を眺めてみたら、第一回例会(四谷3丁目「互会」)に出席したのは、「原文鶴、立川芳石、大留留圓(黃鶴)、大石柏人、片野涸魚、廣田耕蕨(耕書)、大澤水牛、大沢反平、金指正風、今泉而云、山口詩朗の十一名」とある。今やこのうち六人が異界の住人となり、一人は引退。「23年というのはやはり隔世の感ありだなあ」と思う。
 それでも残った長老片野涸魚さんをはじめ、而云、反平と水牛の四人はまずまず元気に轡を並べ、その後続々と入会してくれた人たち合わせて、この日の出席者は17人、投句参加が3人と旧に倍する盛況ぶりである。
 この日の兼題は「麦秋」と「雹」。投句5句選句7句で句会を行った。酔吟会は昔ながらの「短冊に記入して投句、皆でC記、選句・披講して合評会」という方式だから、流れものんびりしている。午後1時に始めて、合評会が終了したら4時半近くになっていた。
 この日の水牛は何と言う風の吹き回しか、最高点4点が2句、次席3点1句、1点2句という満艦飾であった。
  麦秋の野に大の字のずる休み     (4)
  むざんやな雹の叩きし瓜畑      (1)
  メーデーを茄子苗植うる日と決める  (4)
  春菊のみな花となり夏は来ぬ     (1)
  薫風のひと日江東橋めぐり      (3)
 「麦秋のずる休み」は高校時代の思い出に重ねて、今回令和の10連休という「バカ休み」を詠んだもの。「メーデーの茄子苗」は茄子苗を植えていて、下の国道一号を通るわずか数十人のか細いシュプレヒコールのメーデー行進を聞いていて出来た句。「薫風の江東橋めぐり」は先日の番喜会吟行の時に作った句のお余り。いつもと同じような「身の回り俳句」なのだが、こういうこともあるのだなと思う。
 他の4点句には以下のような句があった。
  麦秋や白黒がよし小津映画        涸 魚
  母の日の電話に妻の晴れやかさ      反 平
  句会果てて野の花残る夏座敷       可 升
  木々の葉を雹打ち鳴らしパーカッション  十三妹
 水牛が良いと思った句は、
  百万株咲き誇る里著莪明かり       操
  雹過ぎて行くや酒場の安普請       而 云
  麦の秋産み月の吾子腹なでて       木 葉
  草刈機高鳴りわたる田植前        てる夫
  えごの花陽の暮れのこる跨線橋      水 兎
  作り物のやうに冷たき雹の粒       ゆ り
posted by 水牛 at 00:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする