2019年11月18日

俳句日記 (545)


千葉・養老渓谷吟行 (1)

 11月16(土)・17(日)の一泊二日で上総の養老渓谷へ吟行に出かけた。日経俳句会、番町喜楽会の仲間16人の賑やかで楽しい俳句会だった。
 養老渓谷は首都圏に残る秘境と言われ、紅葉の名所として名前は知っていたが、なかなか行けなかった。ところが、最近になってこの渓谷の断崖絶壁に77万年前の地磁気の逆転層が発見され、「チバニアン」という地層として国際的に認められたとか、認められるとかいうことになり、にわかに脚光を浴びた。いくつになっても好奇心というかヤジウマ根性の旺盛な面々だから、紅葉見物をかねて行きましょうと言う事になり、地元出身のゆりさんとゴルフ行脚でこの辺には詳しい迷哲さんに世話役になってもらって、吟行が実現した。
 東京から距離的には大したことは無いのだが、秘境と言われるだけあって交通すこぶる不便。JR内房線五井駅で小湊鐵道に乗り替え養老渓谷駅まで行くのだが、つい先頃の台風15号、19号の強風、豪雨で線路の地盤が崩されてしまい、途中の上総牛久駅までしか行けず、その先は代行バスだという。
 とにかく始発の五井駅で二両のジーゼル車に乗って13時10分出発。同37分、上総牛久駅着、バスに乗り換え40分ほど田舎道を走って月崎駅に到着。ここから野道、車道、山道を30分ほど歩いて、第一の目的地、「養老川田淵地区地磁気逆転層チバニアン」にたどりついた。地元のチバニアン・ボランティアガイド会長という極めてお元気なオバサマに引率され、鵯越も真っ青になるくらいの急坂と言うより崖を下り、養老川の河床に行き、問題の地層を見上げる。「あそこが逆磁極帶と正磁極帶の間、つまり77万年前に地磁気が逆転した磁極遷移帶の地層です。分かりますか」オバサマは崖の中腹から上の方を指差して説明して下さる。残念ながらさっぱり分からない。周囲を見回すと皆ぼんやりとした表情で眼をしばたたいている。
 ここも台風による土砂崩れの跡や、倒れて道を塞いだ木を応急に切った跡などが見受けられた。「この見学コースも民有地を買い上げて順次整備する予定で、来年には展示品を飾ったチバニアン見学センターもできます」とボランティアオバサマは意気軒昂たるものがある。それはそうだ。ほとんど誰も見向きもしなかった田舎の谷川が国際的な晴れ舞台となり、ユニークな観光地になるのだ。
  濡落葉踏みしめ仰ぐチバニアン   酒呑洞水牛
posted by 水牛 at 22:36| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする