2014年07月01日

俳句日記(287)

孫にどう説明するの

 20年か30年後、私たちの孫や曾孫たちは7月1日が来るたびに、「おじいちゃん、おばあちゃんは、どうしてこんな道を選ぶことを許したのだろう」と言うのではなかろうか。安倍晋三内閣は今日、「憲法解釈を変更して自衛権行使を容認できるようにする」閣議決定を行った。世界史上初めての、そして今日の世界でただ一つの、自ら交戦権を否定した、これこそ「世界遺産」にふさわしい日本国憲法を踏みにじって、「戦争を起こせる国」に変えたのである。
 日本の今日の繁栄は、かなりの部分アメリカの恩恵によるものであることは間違いない。日本人の多くが飢えてばたばた死んで行く敗戦直後に、小麦粉や脱脂粉乳、油粕、トウモロコシ粉を呉れて、救ってくれた。その後も1ドル360円という超円安為替レートで日本製品を無尽蔵に買い上げ、米国以外の諸外国への輸出振興をもはかるきっかけを作ってくれた。これは日本の品物を外国人がただ同然で買いまくるという、無茶苦茶なやり方ではあったのだが、とにかくこれで日本にはその日暮らしのお金が流れ込んだ。こうして日本産業は「安売り」による損失を我慢しつつ、急速に売上げを伸ばし、結果的に短期間で立ち上がり、80年代には未曾有の繁栄を謳歌する世界第二位の経済大国にのし上がった。
 もちろん、日本もその代償を払った。未来永劫とも言うべき姿勢で米国に臣従を誓った。列島南端の沖縄はどうぞお好きなようにと提供し、首都東京ののど頸(横須賀)と後頭部(厚木、横田)に広大な基地と多数の米軍兵士が常駐するという、「属国」としての地位に甘んじることにしたのである。
 その延長線上にあるのが、今回の「憲法解釈の変更による集団的自衛権行使容認」である。しかし、どう考えてもこれはやり過ぎではないかと思う。オバマ政権も、ここまでやらなくてもいいよと思っているのではないか。
 もしかしたら、安倍政権はもっと深い読みをしているのかも知れない。アメリカに忠誠を誓う“実”を見せるのは表の顔で、心底の狙いは日本を「自分の意志で戦争が出来る国」に脱皮させようとしているのではないか。時と場合によっては再度「真珠湾攻撃」を起こせる国にしようとしているのではないか。
 今日では地球上あらゆる国が交戦権を保持し、うたっている。日本だけがそれを自ら禁じた憲法9条を堅持している。これこそが日本を「尊敬すべき国」として評価からしめているのだが、いかんせん、そうした「声」は有事にはほとんど無力である。
 脅かしても相手が何もしないとなれば、“いじめっ子”の悪さはエスカレートする。これが歯がゆい思いをさせることは確かである。最近の尖閣諸島や竹島問題、北方四島問題などで、日本人がいらいらさせられているのがこれである。「集団的自衛権問題」は本来これらとは関係がないのだが、安倍内閣が強引に「憲法解釈の変更」を閣議決定した裏には、この最近の日本人が抱いている「いらいら」が利用されたことは確かであろう。
 まあとにかく7月1日を以て、日本も第二次大戦後70年間の「不戦国家」の看板を下ろした。これからは、老いも若きも、スマホゲームなどから時々吾に返って、自らの行く末に思いを馳せる必要が出て来た。
 それにつけてもわが“国軍”自衛隊の実力はどうなのか。私の知っている自衛隊兵士は「戦争となったらまず逃げます。回りは全部そうです」と言った。今回の閣議決定によって、自衛隊の海外派遣が現実味を帯びて来ると、きっと自衛隊員募集への応募者は激減するだろう。いろいろな恩典を付与しても集まらないとなれば、国の威信が掛かっているから、とどのつまりは「徴兵制」施行へとつながっていく。そして、その後は・・・。

  向日葵の頭でっかち丘の上
  梅雨の駅スマホ危ふき女かな
posted by 水牛 at 23:40| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご無沙汰しています。葉山の陶芸でお世話になりました。
お元気そうでなによりです。
こんなご時世、水牛さんは何を考えていらっしゃるかと、久しぶりにグログを拝見した次第です。
1日には集団的自衛権の行使の容認が閣議決定されると知り、30日は官邸前に出向き抗議行動に参加。無駄かと思いつつも声を上げなければ・・・危機感を持った多くの人たちとともに叫んでいました。(子孫を残してしまった責任)
落ち込んでばかりもいられません。反撃開始!!
Posted by 大窪昭子 at 2014年07月02日 20:35
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