2020年08月28日

俳句にならない日記 (32)


首相辞任

 8月28日午後5時、安倍首相が記者会見を行い首相辞任を表明した。ようやく踏ん切りをつけてくれて心底「良かったな」と思う。2009年夏に国民の熱狂的支持を得て政権を握った民主党があまりにも不甲斐なく、不様な政治を行った、というより政治を行わなかったが故に2年ばかりで自滅し、それに変わって生まれたのが第二次安倍政権だった。
 その後「他に人がいないから」という情け無い理由で支持される政権が8年も続いたのである。演説は上手だし、言う事はもっともらしい。しかし内容は空疎だった。この間に、アメリカに次いで世界第二位だった日本の国力はずんずんと落ちていった。その咎めは各種の指標にも現れ始めた。
 国内経済を立て直すのだと鳴り物入りで打ち出したアベノミクスは無残な失敗。要は自分の言う事を聞く人物を日銀総裁に据えて、闇雲に札を刷り、マイナス金利の泥沼に陥り、株価のみをつり上げ、国内外の金融ハゲタカを肥え太らせ、見かけの景気指標だけは何とか形をつけた。「外交のアベ」と自他共に許し、歴代首相の中では飛び抜けて多い外遊をこなし、各国首脳との握手の回数だけは増やした。結果はトランプという破天荒な大統領とよしみを通じただけで、北方四島返還問題は逆に遠くに押しやり、ロシアとの関係は今や絶望的状態である。「アベ内閣最重要課題」の北朝鮮拉致問題は解決の糸口さえ見つけられぬままである。対中関係、対韓関係も思わしくないまま推移している。
 そこへ新型コロナウイルス騒ぎが襲いかかった。アベ政権のコロナ対策といったら、隣国韓国や震源地中国の徹底的な対処策と比べて、極めてスローモーであり、お粗末であった。「総理辞任会見」で自らも「かなりの御批判もいただきました」と述べたアベノマスク配布一つとっても、子供ですら首を傾げるようなことを政府高官が次々に撒き散らした。日本は日ごろから衛生状態の良い国であり、国民の防疫意識も高い。それが大いに効果を発揮して、コロナ蔓延をかなり防ぐことができて、他国に比べて人口当たりの感染者数や死者数が低く抑えられている。安倍首相はそれに助けられたところがずいぶんある。しかし、まだまだこのウイルス騒ぎは収まりそうに無い。
 一方、国会で絶対多数の議席を占めている自民・公明連立政権の長であるということから、気分が弛み、かなり得手勝手なことをやって来た。モリトモ問題、加計学園問題、首相主催の「お花見」問題、自ら法務大臣に取り立てた男とそのカミサンが参院議員に当選する際の選挙違反問題、東京高検検事長指名に伴ういざこざ等々、胡散臭い問題を次々に起こし、それらを恬として恥じない。
 大腸炎が悪化しなければ来年秋の任期一杯自民党総裁・日本国総理大臣を務め、場合によっては「総裁四選」まで狙っていたのではないか。しかし、やはりそれは天が許さなかった。
 さてこれからだが、知らないうちに自民党で最もエライ人物にのし上がってしまった、その昔、小沢一郎の腰巾着だった二階なんとか幹事長が仕切って、次の「総裁・総理」が決まる。コロナ騒ぎ対策もあり、あまり時間を掛けられないという事情を理由に、自民党総裁選(イコール次期首班指名選挙)は自民党衆参両院議員総会で決められることになろう。そうなると安倍に対立してきた石破茂元幹事長は世論調査でトップの人気だが旗色が悪くなり、あの台所の隅の暗闇のネズミのような菅官房長官ということに落ち着くのではないか。
 日本の首相は、不思議なことにあまり男前ではない方が地道に政治的実績を上げているようでもある。まあ今回は、誰になっても安倍政権よりはましになるように思う。(2020.08.28.)
posted by 水牛 at 21:02| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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